2011年01月27日

大阪頸髄損傷者連絡会の新年会アロマボランティア

1月23日(日)、大阪頸髄損傷者連絡会の新年会へ、
去年に引き続きアロマボランティアに伺いました。
今年も長居障害者スポーツセンターにて、盛大な新年会が開催され、
いつもコツコツと活動を続けられているKAF会員の山根さんに
お声掛け頂き、KAF理事と共に参加させて頂きました。

頚損新年会.jpg

去年は雨でしたが、今年はなんとかお天気に恵まれました。
しかし雨は降らなくても、頚損者の皆さんにとって
気温は大きな問題です。
脊髄に損傷があると、体温調節ができません。
汗をかくことができないので、熱がこもり、
うつ熱という状態になる反面、
外気が冷えていると体温が奪われてしまい、
筋肉が麻痺しているため体温を上げることが困難だそうです。
外は寒いので、ダウン、帽子、マスクなど重装備で来られますが、
エアコンのきいた部屋内でもあまり脱衣はされず、
しかし熱くなりすぎてもいけないので、
スタッフの方は随時換気に気を配っておられました。
少しの気温の変化で熱中症のような状態になったり、
低体温になったりしてしまうからです。

また頚損者の方は、損傷の部位によって症状は違いますが、
ほとんどの方は胸から下は動かすことが出来ません。
腕は動いても、指は動かない方が多かったり、
しびれていて手に触れることを怖がる方もおられます。
下半身は麻痺しているとはいえ痙性(けいせい)といって
自分の意思とは関係なく痙攣が起こるため、
ひどい場合は車椅子から落車することもあるようです。

また脊髄を損傷すると、ほとんど尿意や便意を感じないことが多く、
失禁対策や外出先での排泄は大変であろうと思います。
外出時には何日も前から排便コントロールをする方もおられるそうです。

そのような中、不安や不便さを抱えておられるでしょうに、
皆さんはとても明るく、仲間と集えることを
心から楽しんでおられるようでした。
この会を運営しておられる幹部の方達は、
新しい参加者の方が早く皆さんとなじむことができるよう、
周りの方々へ「去年一人暮らしを始めた○○さんを紹介するわ、
最近自立しはったんやで、偉いやろ!話しにいったって。」と
車椅子で皆さんの間を抜けながら声をかけて回られます。
一人で淋しい思いをしていないだろうか?と、
それはそれは細やかな配慮をされています。

この場でのアロマの役割は、
麻痺で循環の悪くなっている状態を緩和することや、
痙性で硬直する筋肉を和らげたりすることに加え、
何か大事なことがあると感じました。
ただ、それを実行するのは簡単ではなく…

さて、ハンドマッサージの開始です。
ある男性がアロマコーナーに来てくださいました。
「今まで受けたことなかったけど、癒されますね。
いい香りがする…。」と言われ、
木の香りであることをお伝えすると、
以前豪華な旅館の貴賓室のひのき風呂を見学したことがあるけど、
高すぎて泊まれんかった。
でも今、まるでそのお風呂に入っているような気分。」と
おっしゃって下さいました。

また、息子さんの介助をされているお母さんは、
アロマの香りがお好きで、家でもラベンダーなどを
ドライフラワーにしているそう。
「息子がお手洗いに行ったから、今のうちアロマ受けたいわ。
いつも大きな体を支えて倒れそうになるのよ。
こんなふうに人に優しく触ってもらうことないもの。
毎年楽しみよ。」と話して下さいました。

ある方が足をマッサージしてほしいとおっしゃいました。
一応ハンドマッサージをうたっているのですが、
急きょご要望に応えようということになり、
足のマッサージも行うことにしました。
どの辺がご希望ですか?とお聞きすると、「太ももをしてほしい」
とのこと、介助の方が「それは無理〜」と笑っておられます。
全身をダウンで覆った上、その中に重ね着をされているので、
脱衣が困難です。
太ももをしてほしい理由は、痙性で足がひきつるため…。
筋肉がひきつれてしまう辛さを緩和するため、
なんとかお役に立ちたかったのですが、
断念して、足首をメインに行いました。
車椅子はほぼ傾斜がない状態で横になっていたのですが、
足先から鼻まで香りが届いたようで
「いい匂いがする」とおっしゃいました。
その後ハンドマッサージもさせて頂き、ビンゴゲームと共に
香りも楽しんでおられるようでした。

長年家で閉じこもり、ほとんどしゃべることも笑うこともなかった方は、
自立を機にある女性と出会い、それから人生が180度変わったのだと
話して下さいました。
とても明るく、素敵な方だったので、
これまでの人生のほとんどを、笑顔なしに生きて来られたとは
とても思えないほどでした。
「やっさしいなぁ〜、やっさしい手やなぁ!」とアロマのタッチを
喜んで下さり、早速「嫁さんも呼んでくる」とタッチ交替です。
奥様もとても明るい方で、楽しいひと時を過ごさせて頂きました。
人と人とのつながりが、
人生をこんなにも変えてしまうということを
教えて頂いた気がします。

だからこそ、この連絡会の皆さんがつながりを大切にし、
助け合い、刺激し合い、情報を交換しながら
前向きに生きることを楽しんでおられるのだと思います。

頚損施術.jpg

忘れてはならないのが、ご家族や介助者の存在です。
今日も来場のガイドヘルパーさんの多くは、男性です。
介助の合間にアロマを受けて下さった方は、
今後独立を考えておられるそうで、
そうやって皆さんが意欲的に頚損者の方々の
お手伝いをするべく頑張っておられる姿は、
私達も見習うべきところがたくさんありました。

そしてこの会を支えている大阪府立大学のボランティアの
学生さん達も、皆さん楽しそうに会を盛り上げて下さいました。
マッサージも受けて頂き、「気持ちいい〜!」と喜んでおられました。
私達も美味しいたこ焼や豚汁を頂きました!

今回も、皆さんにたくさんの愛情と学びを頂きました。
人との出会い、つながりの中で前向きに生きることの大切さ、
タッチの感覚がなくても、香りが関係をつないでくれること、
しかしながらアロマの出番ではないこともあり、
痺れがあるならアロマで軽減しようと思うのは、
こちらの一方的な考えであることも実感しました。

今回も貴重な機会を下さった大阪頸髄損傷連合会の皆さんと、
それに携わるすべての方、山根さんに感謝したいと思います。

頚損3人.jpg
posted by KAF at 23:39| Comment(3) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
声を掛けていただいたのに私は時間が無くてお世話になれませんでした。ありがとうございました。次の機会こそはよろしくお願いします。
Posted by 木戸@兵庫頸損連絡会の会員 at 2011年03月04日 12:39
木戸様
コメントを有難うございます。

そうだったのですね!
是非、来年こそはアロマコーナーにおいで下さいね。
またお目にかかれるのを楽しみにしております。
Posted by KAFスタッフ at 2011年03月07日 01:24
今年も大阪頸損連の新年会にご協力いただきまして、ありがとうございました。
僕自身は病み上がりで参加できなかったのですが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
Posted by 赤尾広明@大阪頸損連代表 at 2012年03月04日 17:26
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